AMD、Fei-Fei Li氏率いるWorld Labsを82億ドルで買収へ
AMDはAI研究スタートアップのWorld Labsを約82億ドルの株式で買収することで合意し、共同創業者のFei-Fei Li氏を同社のチーフサイエンティストとして迎える。

AMD、数十億ドル規模でWorld Labs買収へ
AMDは、AI研究企業であるWorld Labsを約82億ドル相当の全株式取引で買収する計画を発表した。合意の一環として、World Labsの共同創業者兼最高経営責任者(CEO)であるFei-Fei Li博士がエグゼクティブバイスプレジデント兼チーフサイエンティストとしてAMDに加わり、AMDのLisa Su CEOに直属する。本取引は年内に完了する予定だ。
空間AIをAMDのハードウェアロードマップに統合
2024年に設立されたWorld Labsは、立ち上げからわずか数カ月で10億ドルの企業評価額を達成した。同社は空間環境を理解・生成できるAIモデルの開発に注力している。2025年、同スタートアップは初の商用プロダクトとなる「Marble」をリリースした。これはユーザーのテキストプロンプトからインタラクティブな3Dワールドを生成するモデルだ。
買収後もWorld Labsチームは引き続きAIモデル研究の推進に専念する。AMDは同スタートアップの研究専門知識を活用し、次世代モデルアーキテクチャの計算要件に合わせたAIハードウェア、ソフトウェア、およびフルシステムの共同設計を進める計画だ。
Li氏はSubstackへの投稿で、今回の買収を自身のスタートアップの目標の発展形として位置付けた。「LLMの先にある基盤モデルの創出に拍車をかけ、AI分野で最大のインパクトを与えるためにスタートアップを立ち上げるべき時だと確信したのと同様に、AMDの一員としてミッションを継続することが、私自身とWorld Labsにとって正しい道であることは極めて明白だ」。さらに同氏は、統合後のチームは「コミュニティやエコシステム全体とともにオープンに」フロンティアを切り拓いていく意向であると付け加えた。
Su氏はアルゴリズム設計とシリコン(ハードウェア)の相互連携の重要性を強調した。「次世代AI向けのコンピュートプラットフォームを構築するには、モデルがどのように進化しているかを深く理解する必要がある」とSu氏は述べた。「協力することで、その知見を活かして次世代AIを駆動するハードウェア、ソフトウェア、システムを開発し、オープンなAIエコシステムを強化できる」
半導体大手が加速させるAIエコシステムの囲い込み
今回の数十億ドル規模の取引は、半導体大手が独自のAI研究やソフトウェアエコシステムを自社内に取り込もうとする動きの激化を如実に示している。この動きは、ライバルの半導体メーカーであるNVIDIAが今月上旬、オープンソースAIプラットフォームのHugging Faceを130億ドル近くで買収すると発表したことに直接続くものだ。


